冒険に憧れ、旅人絶えず 植村直己さん没後30年

 【共同】世界で初めて五大陸の最高峰登頂に成功した冒険家植村直己さん(1941〜84年)が米国のマッキンリー山で消息を絶ってから13日で30年。故郷の兵庫県豊岡市にある市立植村直己冒険館には、夢を追い続けた植村さんの生き方に憧れる旅人が今も訪れる。同館は最期となった登山中の日記の写しを6月30日まで特別公開している。

 「俺はこれで死ぬのかも知れない」「何か何んでもマッキレー登るぞ」(原文のまま)。1984年2月の日付で植村さんが残した日記は、捜索隊によって標高約4200メートルにあった雪の洞穴から発見された。

 冒険館には、自転車やバイクの旅の途中に立ち寄る人も多い。小谷士郎館長によると、「こんなことをしていていいのか」と悩む旅人が、植村さんの生き方や人柄に触れて「自分のやっていることは間違いじゃない」と勇気づけられたこともあったという。

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