労組結成は反対多数で否決〜VWのテネシー工場
- 2014年2月18日
- 米国ビジネス
独フォルクスワーゲン(VW)のテネシー州チャタヌーガ工場でこのほど行われた労働組合結成の賛否を問う投票で、労働者は反対712、賛成626の反対多数で労組結成を否決した。組織化を目指した全米自動車労働者組合(UAW)にとっては痛い敗北となった。
ウォールストリート・ジャーナルによると、UAWはVW経営陣の協力や独最大の労組であるIGメタル(金属産業労組)の支援を得ていたため、可決は確実と見込んでいたが、工場の時間給労働者約1550人の過半数の支持は得られなかった。投票は14日行われた。
長年にわたり組合員の減少と影響力の低下に苦しむUAWは、これで将来の見通しがますます暗くなった。ボブ・キング委員長は今年6月の退任までに少なくとも1社の外国系自動車メーカーの工場を組織化すると宣言していたが、花道を飾れそうにない。
労組を研究するアメリカン大学のスティーブ・シルビア教授(経済・貿易学)は「組合がここ(チャタヌーガ工場)で勝てなければ勝てるところはない」と語った。
UAWは「外部の影響」が今回の投票結果に影響を及ぼしたと指摘した。チャタヌーガ工場の組織化責任者であるUAWのゲリー・キャスティール幹部は声明で「残念ながら政治的な意図を持つ第三勢力が、同工場の経済的な将来と労働者が有効な経営形態を作り出す機会を脅かした」と指摘した。
VWとの合意に基づき、UAWは少なくとも1年間はチャタヌーガ工場で組織化の運動ができなくなった。
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