「ルール」の先行合意断念 TPP、交渉への影響懸念

 【共同】日本や米国など環太平洋連携協定(TPP)交渉の参加12カ国が、対立点が少なく歩み寄りが容易とみられた貿易・投資を促すルールの部分に関し、先行しての合意を断念したことが19日、分かった。複数の交渉関係者が明らかにした。

 参加12カ国は、17日に始まった一連のシンガポール会合の交渉でルールの合意に達し、交渉の成果を挙げる方向で調整してきた。しかし、例えばルールのある項目で譲歩した国は、関税協議で国内事情に配慮して強硬な姿勢を示さざるを得なくなることが想定される。12カ国の間で、こうした事態が難航分野に悪い影響を与えるとの懸念が強まった。

 ルール部分はおおむね21ある交渉分野に横断的に含まれている。物品の貿易や金融、サービスなど内容が幅広い。新興国が相手のビジネスでは通関手続きに時間がかかりすぎたり、金融規制が事業展開の妨げになったりする事例がある。日米などは、統一ルールが整えば新興国で自国企業の事業拡大がやりやすくなると期待している。

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