座ってばかりは体に毒〜悪影響は「たばこ並み」とも
- 2014年2月25日
- アメリカ発ニュース
日常生活で座っている時間が長いほど老後の体の動きに支障が起きやすくなることが、ハーバード大など3大学と厚生省疾病対策センター(CDC)の共同調査で分かった。
ロサンゼルス・タイムズによると、1日のうち座っている時間が1時間増えると、60歳を越えた後の着替えや食事など、日常の動作に問題が生じる確率が46%高くなる。座る時間を30分減らして軽い運動に代えるだけでも、健康増進に役立つという。
調査グループは「座ることの多い生活は、糖尿病や心疾患、死亡率といったさまざまな健康上の悪影響につながる」と指摘した。
グループによると、大半の人は政府が推奨する1週間150分の適度な運動さえ続けていれば問題ないと考えがちだ。しかし問題は、運動をするしないよりもむしろ座ってばかりの習慣が日常の動作を減らしてしまうことにある。
調査は、60歳以上の2286人の日常の動作を追跡した2003〜05年の統計を分析した。その結果、起きている時間は平均14時間で、このうち9時間座っていた人の3.6%が体に障害を抱えていた。このほか、慢性疾患のない人は約12%で、関節炎を患っている人は58%、30%は肥満と診断された。座っている時間が長い人は、高齢の男性に多く、教育水準が高い一方、所得はさほど高くなく、喫煙者で慢性疾患を抱えているといった特徴がある。
座りっぱなしの生活について、喫煙問題と同等に警戒する見方が最近強まっている。調査グループによると、世界では毎年、最高で530万人が身体の活動不足が原因で死亡している。
調査結果は、専門誌「身体活動・健康ジャーナル(Journal of Physical Activity & Health)」最新号に掲載された。
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