日独が蓄電池市場の大幅成長を牽引か 〜 政府の補助制度で設置増に期待

 蓄電池市場は、日本政府による新たな支援制度を受け、堅調な成長が見込まれる。

 ロイター通信によると、経済産業省は最近、太陽光発電(PV)の予備システムとして1kWh以上の定置用リチウムイオン蓄電池を設置する消費者を対象に100億円の補助金制度を発表した。

 米調査会社IHSは、それによって2014年に100MW近くの蓄電容量が設置されるという予想を示した。

 補助金制度の補助率は、機器コストの3分の2以内で、上限は個人向けが100万円、法人向けは1億円。同制度は、福島第1原子力発電所の事故による国内原発の稼働停止で再生可能エネルギーの導入が拡大するなか、電力の安定供給を図るもの。

 蓄電池の使用が増えれば、日射しの強い午後に起きる電力網の電圧降下を削減できるほか、消費者による電力消費管理を促進できる可能性がある。

 また、ドイツでも、PVを設置する消費者に蓄電池を含めたシステムにするよう促すことで、生産者でありながら消費者でもある生産消費者(プロシューマー)型エネルギー・モデルを推進しており、蓄電池導入コストの30%をまかなう補助制度を約1年前から実施している。

 ドイツでは、政府が助成するPVの固定買い取り価格が大幅に低下したため、PVと併せて蓄電池を設置し、生産した電気を自分で使うか電力網に売るかを状況に応じて判断することがより理にかなうようになっている。

 IHSの専門家は、電力網とつながった蓄電市場における日本の市場占有率が2014年に12%、ドイツでは11%に達すると予想。さらに、両国の再生可能エネルギー政策は世界標準としてPVの劇的な成長とコスト削減につながっていると評価する。

 IHSによると、2017年には6GWの蓄電容量が実装され、その結果、蓄電コストが約30%下がり、新しい市場や応用が経済的に可能になると予想する。

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