旭硝子、新冷媒AMOLEAを開発
- 2014年4月9日
- 自動車関連
旭硝子は、地球温暖化係数(GPW)を従来品の6分の1まで低減することができるエアコンシステム向けの冷媒AMOLEAを開発した。新冷媒はエアコンシステムおよび自動車向けに使用され、2016年にも量産を開始する。
旭硝子によれば、AMOLEAの主要原料はヒドロフルオロオレフィン(HFO)1123。代替的な冷媒HFO-32の半分、従来のHFC-410のおよそ6分の1という非常に低いGPWの数値を持ち、従来の冷媒と同等の機能を果たす。新エネルギーと産業技術組織(the New Energy and Industrial Technology Organization:NEDO)のプロジェクトの一環としてAMOLEAを開発した。
住宅と車両でのエアコンシステムの冷媒としてのHFCの使用は、非常に高いGWP数値になり、環境に多大な影響を与えるため、HFCの使用を制限する動きに出ている国もある。
AMOLEAのGPW数値が、2013年1月にEUが導入したモバイル・エア・コンディショニング(MAC)ディレクティブの条件を満たすのかどうかは明確になっていない。EU MACは自動車メーカー各社が使用している1430ものGPW数値を持つHFC-134aから、150以下のGWP数値の冷媒に交換させることを意図した。
現在、ハネウェルとデュポン共同開発によるHFO-1234yfがEUのガイドラインを満たしており、ハネウェルとデュポンは両社の冷媒が唯一の存在だと主張している。アルケマをはじめとする他の化学会社もEU基準を満たす冷媒を開発中だが、それが実現するまではハネウェルとデュポンが唯一のサプライヤーであり続けることになる。今年はじめ、ハネウェルは旭硝子がHFO-1234yfを製造、供給するための合意書を交わした。旭硝子は、同社の千葉工場内に、HFO技術を導入する新たな製造施設を建設、2015年半ばには出荷が開始されることになっている。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
米国の勤め人たち、毎日出社に戻る気なし 〜 雇用側も容認、遠隔労働はしばらく続く見通し
-
膵臓がんの早期発見、人工知能の活用で劇的に前進 〜 メイヨー・クリニックの教授ら、精度92%の人工知能モデル群を構築
-
2025年4月14日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV充電施設を狙ったサイバー攻撃が増加
-
アップル、ヘルス・アプリケーションを刷新へ 〜 人工知能医師機能を大幅に拡充
-
2025年4月10日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
生成人工知能をもっとも使っている職種や業界がデータで明らかに 〜 アンスローピックの利用者調査結果が実態を明示
-
2025年4月9日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
車の新モデル発売延期相次ぐ~サプライヤーは苦境に
-
ダラスおよびフォート=ワースがデータ・センター拠点として浮上 〜 安価な電力や低い税率が追い風に
-
2025年4月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
BYDの急速充電システム、5分で400キロの走行距離延長
-
2025年3月31日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
部品業者は「危険な環境」に直面~25年、EVの不確実性と関税で
-
2025年3月28日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
ハッカーら、サービスナウのセキュリティー脆弱性を悪用 〜 パッチ未実装の会社らを世界中で標的に