国際競争力の強化を宣言〜フィアット・クライスラー

 フィアット・クライスラーは6日、クライスラー部門の国際競争力強化とジープ、アルファロメオ、マセラティ各部門の販売強化を柱とする総合的な販売計画を発表した。

 AP通信によると、フィアット・クライスラーは2018年までに世界の新車販売台数を60%増の700万台にする方針。同社の13年販売台数は乗用車、トラック合わせて440万台。同じ米国勢のフォードは630万台、世界一のトヨタ自動車は998万台だった。

 今年米国での販売を再開するイタリア高級車ブランドのアルファロメオなど、多くの新製品を投入する半面、ジープ部門では小型スポーツ多目的車(SUV)の「コンパス」「ペイトリオット」の両車種を廃止し、新しい小型SUVを16年に発売する。ダッジ部門は発売30年のミニバン「ダッジ・グランドキャラバン」を廃止して高性能乗用車を主体にするほか、クライスラーではミニバン「タウン・アンド・カントリー」の販売を強化する。

 セルジオ・マルキオンネ最高経営責任者(CEO)(61)は発表会見で、「きょう、われわれは国際自動車メーカーとして皆さんの前にいる。きょうは新しい低価格車の発表というだけではない。われわれはまったく新しい未来を描こうとしている」と強調した。18年まではCEOにとどまり、計画の推移を見届ける意向も示した。

 最高財務責任者のリチャード・パーマー氏は、売上高は毎年9%の増加率を見込んでおり、13年の1210億ドルから18年は1840億ドルに増やしたいと述べた。18年の純利益は70億ドルを予想し、同年までは無配を続けると話した。

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