盗難スマホ、68%は戻らず〜公共の場での置き忘れに注意

 米国のスマートフォン利用者のうち、電話機を盗まれたことがある人は10%に過ぎないが、その68%は取り戻せていないことが最新調査で分かった。

 ロサンゼルス・タイムズによると、携帯通信端末用セキュリティ・アプリ開発のルックアウトが実施した調査では、2013年にスマホを盗まれた米国人は310万人で、このうち44%は持ち主が公共の場所に端末を置き忘れた時に発生した。盗難が最も多いのはレストラン(16%)で、バーやナイトクラブ(11%)、職場(11%)と続き、大半は正午〜午後5時の間に起きている。

 持ち主は電話がないと気付くのにおよそ1時間ほどかかっているが、犯人は持ち主が電話してきたり追跡したりしないよう、盗んだらすぐに▽電話のスイッチを切る▽機内モードにする▽SIMカードを取り外す…といった行動に出るため、気付くのが早いほど戻ってくる確率も高くなる。

 被害者の68%は「電話を取り戻すためには危険も顧みない」と答えているが、ルックアウトは一人で犯人探しをしないよう強く警告しており、すぐに警察や電話サービス会社に届け出るよう勧めている。また、端末に暗証番号を設定することや、端末の現在地が確認できるアプリを使うことも奨励している。「Lookout」やアップルの「Find My iPhone」のようなアプリは、持ち主がGPS機器を使って離れた場所から電話を使用不能にし、追跡できる。

 また、自分の所持品がどこにあるか常に気を配っておくことも大事だ。今やスマホは、1オンス当たりの価値が銀の約30倍に上り、現金に変えることも簡単。アップルやサムスンなどの大手メーカーは今年、端末に盗難防止機能を搭載することに合意しており、15年7月以降に生産され米国内で販売される全てのスマホに適用されることになっている。

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