楽天、ニューヨークで需要反応サービスに進出 〜 オンライン販売と連動
- 2014年6月2日
- 環境ビジネス
楽天は、ニューヨーク市の電力需要反応(DR=Demand Response)サービス市場に進出する。
同社発表によると、楽天は、日本人がニューヨークで立ち上げた省電力ソリューション企業シンクエコ(ThinkEco)と協業し、クールNYC(CoolNYC)という節電プログラムに参加する。
クールNYCは、ニューヨークの電力会社コンエド(ConEd)やニューヨーク市、シンクエコが2011年から取り組んでいる節電プログラム。今回は、米国内企業と国外企業が協業することで、家庭向けの需要反応サービスを提供し、電力需要が強まる夏場の冷房需要抑制を図る。
楽天傘下の楽天エナジーは、スマートフォンを使った需要反応アプリケーションを今春に開発しており、クールNYCはその機能性を評価し、今回の合意にいたった。
クールNYCでは、冷房機の設定温度をスマートフォンでの遠隔操作によって下げることで、需要ひっ迫時の電力消費量を減らそうと狙う。スマート・メーターを頼らない点で実効性があると期待される。
かたや楽天エナジーは、家庭向け節電用のモバイル・アプリケーションを日本ですでに開発しており、電力会社や集合住宅一括受電会社との協業を強化している。楽天エナジーの需要反応サービスが他社と決定的に異なる点は、末端利用者(消費者)の関心を引きつける奨励策にある。
楽天では、オンライン小売事業で消費者向けにポイント制度を実施しており、そのポイントを需要反応サービス参加者(利用者、消費者)に与えることで、需要反応参加者を増やして冷房需要の抑制を図る。
たとえば、外出したあとに冷房の消し忘れに気づいた場合、スマートフォンを使った遠隔操作によって冷房を止めたり、設定温度を出先から下げたりすることで節電できる。
今年のクールNYC参加申し込みの受け付けは5月22日から6月5日まで。消費者は楽天エナジーのウェブサイトから申し込むと、楽天の小売サイトで利用できるポイントを受け取れる。
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