マイクログリッド運用戦略を積極化 〜 デューク・エネルギー、提携社増やす

 デューク・エネルギー(Duke Energy)は、マイクログリッドの相互運用性を確立するための戦略を積極化させている。

 同社は過去1年にわたって、送電網の相互運用性確立を促進してきた。

 グリーンテック・メディア誌によると、同社は、コーリション・オブ・ザ・ウィリング(COW=Coalition of the Willing)というグループを設立して、それに参加した6社のベンダー間でシステムを開示し、データを共有することで、送電網の状況に対する反応を調整したり自動化したりできるようにしてきた。

 デュークは現在、同グループをさらに拡大し、マイクログリッドの統合を視野に入れた動きを始めている。同社のジェイソン・ハンドリー新興技術担当部長は先日開かれた業界会議で、標準ベースの相互運用性を主流にすることが同社の次なる目標だと語った。

 そのプロジェクトの一環として、同社はノース・カロライナ州の新設実験施設にマイクログリッドを構築する。太陽光発電の統合を目的とした既存の試験施設に近接した立地だ。

 新しい施設では、ソーラー・パネルや蓄電池のインバーターを使用したエネルギー資源のほか、各種のエネルギー管理装置を設置して、相互接続が構築される。

 デュークはまた、建物自体のメーターを管理する装置も導入して、複数ベンダーの試験を可能にする。すべての装置について少なくとも2社のベンダーの製品を使って試験する計画だ。デュークがこれまで行ってきた相互運用性のプロジェクトに比べ、はるかに広範囲の装置が含まれることになる。

 ハンドリー氏によると、最初に6社のベンダーの参加を仰いだ時はかなりの努力が必要だったが、いまでは「40社以上からの引き合いを受けている」と同氏は話す。

 最初の6社は、アクセンチュア、アルストム、アンビエント、エシェロン、S&Cエレクトリック、ベライゾンだったが、それらに加えて18社が参加をすでに決めている。

 現時点での参加企業は、DNP3やモドバス(Modbus)といった標準プロトコールをMQTTやAMQPのメッセージング・プロトコールに変換している。

 新しいプロジェクトでは、データ・ディストリビューション・サービス(DDS)と呼ばれるメッセージング・プロトコールを装置間の接続を確立するためのプロトコールとして使用する計画だ。

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