働く人たちのための制度? 「残業代ゼロ」導入論議

 【共同】ハテナといえば相当にハテナ?なのが、労働時間ではなく成果に応じて賃金を支払うという「ホワイトカラー・エグゼンプション」(WE)だ。時間に縛られずに働けば企業の生産性が上がり、育児や家庭サービスの時間が増えるとして、政府は新成長戦略に盛り込み、来年に労働基準法改正を目指している。働く人たちに本当にメリットがあるのだろうか。

 WEは高賃金で専門性の高いホワイトカラーの労働時間の上限規制をエグゼンプション(免除)する制度。米国で広く適用されており、日本では2005年に経団連が政府に検討を要望し、第1次安倍内閣が法案化しようとしたが、野党と労働組合から「残業代ゼロ制度」と猛反対を受け、先送りされた。今回は安倍晋三首相にとってリベンジの格好。「年収1000万円以上」と限定しているが、範囲拡大論は経済界に強い。

 「日本の企業文化を考えれば、WEは長時間労働が増えるだけ。制度改革ではなく、問題のすり替えです」。若者の労働問題に取り組むNPO法人「POSSE」代表の今野晴貴さんは強く反対する。ブラック企業を告発してきた今野さんは「WE導入はブラック企業と同じことをする企業が増えること」と言い切る。

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