オラクル、2種類のダースを提供 〜 ブルーカイのデータ技術を既存製品に統合

 業務用ソフトウェア大手オラクル(Oracle)は、消費者データ集約プラットフォーム「ブルーカイ(BlueKai)」をほかの自社製品や技術と統合することによって、顧客や潜在顧客に複数経路でアクセスできるよう希望する企業を対象に、ダース(DaaS=data-as-a-service)製品の「オラクル・データ・クラウド(Oracle Data Cloud)」を提供する計画だ。

 コンピュータワールドによると、オラクルはデータ・クラウドによって、「オラクル・ダース・フォー・マーケティング(Oracle DaaS for Marketing)」と、「ダース・フォー・ソーシャル(DaaS for Social)」の2種類のサービスを提供する。

 前者は、匿名化された利用者データへのアクセスを提供する購読型サービスで、後者は「非構造ソーシャルおよびエンタープライズ・データを分類および強化することによって、消費者や競合他社、市場動向について前例のないインテリジェンスを提供する」とオラクルは説明している。

 両サービスの料金は未発表。

 ブルーカイは、200超の消費者データ・マート(データ・ウェアハウスのなかから特定の目的に合わせた部分を取り出したもの)の「玄関口」として機能するサービス。

 ブルーカイはもともと、ブルーカイという新興企業が提供してたサービス。オラクルがブルーカイを数ヵ月まえに買収したことで、オラクルのクラウド事業部門に組み込まれた。

 オラクルによると、データ・クラウドは、4000万のウェブサイトから毎日収集される7億件のソーシャル・メッセージと10億件超の利用者プロファイル情報にリアルタイムでアクセスし、その価値を分析し、権利管理やプライバシー問題を処理したうえで顧客企業に提供する。

 平均的利用者プロファイルには、約50の属性情報が含まれる。

 企業はそれらのデータを自社アプリケーションで活用することで、たとえば潜在顧客を標的化する際の精度を格段に向上できる。

 オラクルによると、あらゆる企業が消費者データ活用によって恩恵を受けられるが、データの質検証や、法的かつ商業的、およびプライバシー問題への対処が障害となり、データを十分に活用できていない。

 ダースは、データ活用に関する課題を第三者が引き受けるという点で、企業にとって利用価値があるとオラクルは指摘する。

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