ABB、送電量2倍以上のケーブルに期待 〜 洋上風力施設の規模拡大に寄与
- 2014年8月25日
- 環境ビジネス
ABBは、洋上風力発電施設からの送電容量を現行の2倍以上に拡大する新しい配線技術に期待を寄せている。
リニューワブル・エネルギー・ワールド誌によると、同社はその技術によって、今後数年間にわたって電力システム事業部門の受注が増加するという見方を示した。
「当社にとって過去5年でもっとも重要な技術革新の一つだ」「それがなかったために実現できないプロジェクトがあることも分かっている」と、ABBのクラエス・ライトフト最高技術責任者は語った。
同技術には、高圧ケーブルと接続部品や終端部品が含まれている。それによって、配線接続の送電容量は現在の1000メガワットから約2600メガワットに拡大する。その結果、これまで以上に大規模の洋上風力発電施設の開発が可能になる。
ABBの電力システム事業部門は、複雑な再生可能エネルギー開発プロジェクトの遅れを受けて、ここしばらく低迷してきた。
欧州市場では、ミラノを本拠とするプリズミアン(Prysmian)とパリを本拠とするネクサンス(Nexans)が、高圧ケーブル市場でABBと競合している。
ABBは、需要増大に対応するために高圧ケーブルの生産容量を拡大しており、スウェーデンのカールスクルーナにある生産施設の拡張に2015年までの4年間で4億ドルを費やす。
ABBにとって同技術の受注第1号は、ドイツとイギリスの送電網システム会社から入る可能性が高い。ライトフト氏は、すぐにも受注というわけにはいかないものの、開発プロジェクトの入札に際してABBの地位を強化し、数年かけて受注が伸びていくと説明している。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
Z世代に訴求するサービスを各社が追求 ~ ゲーミフィケーションや双方向性がカギ
-
2023年3月23日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
AMラジオ非搭載のEVは危険~元FEMA局長らが警告
-
オレオレ詐欺、音声クローニングで巧妙化 ~ なりすましが見破りにくくなり被害が増える可能性
-
2023年3月16日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
パナソニック、米EV電池工場から多くを学ぶ
-
カーレント・サージカル、革新的ながん治療用「スマート」針を開発 ~ 非常に高い精度で腫瘍だけを熱焼灼
-
2023年3月9日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 環境ビジネス, 米国ビジネス, 自動車関連
NY市、EV普及の課題は充電器の設置
-
IT企業の人員削減、H1Bビザ労働者に大打撃
-
2023年3月2日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
チャットGPT、デジタル販促業務の自動化を促進か ~ 生成人工知能の業務応用、2023年に加速
-
全米小売連盟主催の見本市に見る3大技術動向 ~ 在庫管理合理化、店舗運営の生産性、キャッシャーレス会計
-
スマート家電「非接続派」を説得せよ