エコファクター、省エネ効果を実証 〜 第三者による検証で業界平均を上回る

 家庭用エネルギー管理サービスを提供するエコファクター(EcoFactor)は、ネバダ州の導入事例でその有効性を示している。

 エコファクターはスマート室温調節器や空調自動化、監視ソフトウェアを使って省エネを達成するサービスを提供している。ネバダ州のNVエネルギーに2010年から同サービスを提供開始し、2012年からその規模を拡大した。

 NVエネルギーは2013年に、個人住宅向け需要反応を1万4500世帯に対して28回実施し、2万1000世帯の室温調節器を管理することで、需要反応以外の方法でも省エネを達成してきた。

 グリーンテック・メディアによると、NVエネルギーではその成果を客観的に測定するために、独立調査会社のADMアソシエイツに依頼して、実際にどれだけ効果を上げているかを検証してきた。

 その結果によると、エコファクターのサービスを通じて、空調使用が11%削減され、ピーク時間帯の電力消費は1世帯あたり4キロワット以上、室温調節器1台あたり2.7キロワット以上削減された。

 内訳は1世帯あたりの需要反応による効果が3.45キロワット、継続的な省エネ効果が0.6キロワット。室温調節器1台あたりでは需要反応による効果が2.37キロワット、継続的な省エネ効果が0.4キロワットだ。

 また、1世帯あたり年間平均100ドルの電気代節約を達成し、顧客満足度は86%に達した。

 エコファクターは、競合するネスト・ラブズやオーパワーよりも省エネ効果が高いと話している。

 ネストは5月時点で、需要反応中の削減量を室温調節器1台あたり1.18キロワット、また空調稼働時間を平均4.7%削減すると説明していた。オーパワーは、自動的な需要反応を使用せず電力利用者の行動変化に頼るサービスを通じて、1世帯あたり0.2キロワット、電気代にして5%の節約が達成できると説明している。

 ただ、それらの数値を比較するにあたっては、考慮すべき要因がある。エコファクターは主にネバダ州で導入されているのに対し、オーパワーとネストは全米で幅広く導入されている。

 オーパワーの需要反応制度には、100万世帯以上が参加している。世界中では93社の公益会社が同社のサービスを導入し、到達世帯数は3200万世帯だ。ネストは公益会社顧客との提携は4社にとどまっているが、毎月数万台の室温調節器を販売している。

 エコファクターは、2012年にコムキャストと提携した。また、現在、多数の公益会社と提携協議を進めており、その詳細を間もなく発表する予定だ。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 2025年2月8日

    旅先の美術館
    Norton Museum of Art / West Palm Beach フロリダはウエ...
  2. 約6億年も昔の生物たちの姿が鮮明に残るミステイクン・ポイントは、世界中の研究者から注目を集めている...
  3. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040」を自身...
  4. ニューヨーク市内で「一軒家」を探すのは至難の業です。というのも、広い敷地に建てられた一軒家...
  5. 鎌倉の日本家屋 娘家族が今、7週間日本を旅行している。昨年はイタリアに2カ月旅した。毎年異...
  6. 「石炭紀のガラパゴス」として知られ、石炭紀後期のペンシルバニア紀の地層が世界でもっとも広範囲に広が...
  7. ジャパニーズウイスキー 人気はどこから始まった? ウイスキー好きならJapanese...
  8. 日本からアメリカへと事業を拡大したMorinaga Amerca,Inc.のCEOを務める河辺輝宏...
ページ上部へ戻る