パーム油のための森林破壊防げ〜コナグラ、問題業者を排除へ

 加工食品大手コナグラ・フーズ(ConAgra Foods、ネブラスカ州)は、森林を破壊する方法でパーム油を採取する業者を供給網から除外すると発表した。

 グリーンビズによると、パーム油は世界で最も広く使われている植物油脂で、さまざまな日用品、加工食品、ファストフードなどに使われているが、近年はパームヤシの農園を作るために熱帯の森林が破壊されており、国際的な環境問題として強い関心を集めている。

 森林破壊は、周辺に暮らす人々の生活や多くの希少動植物の生存を脅かしているだけでなく、地球温暖化にも甚大な影響を与えており、現在、世界の温室効果ガスの約11%が森林破壊などの土地利用によって排出されている。特にインドネシアは、森林や泥炭地の無制限な破壊・燃焼で熱帯雨林が危機的な状況にあり、中国、米国に次いで世界で3番目に温室効果ガスの排出量が多い。

 今年初め、憂慮する科学者同盟(UCS)がパーム油を原材料に使う大手企業30社を対象にまとめた「パーム油関連の採点表」は、わずか5社にしか好評価を与えておらず、その中にファストフード10社は1社もない。しかし、いくつかの企業は今年の株主総会でこの問題を取り上げ、環境団体セリーズ(CERES)の最新報告書によると大手国際企業20社が温室効果ガスの排出削減や持続可能なパーム油供給のための目標を設定している。

 コナグラもその1つで、グリーン・センチュリー・キャピタル・マネジメントとニューヨーク州コモン・リタイアメント・ファンドによる株主決議を受けて、森林保護方針の採用を決定した。グリーン・センチュリーのルシア・ボン・ロイスナー氏は「パーム油採取のための過激な森林破壊は大衆から注目されており、ブランド商品の原料にパーム油を使う企業は真価が問われている。コナグラは今回の意思表明によって、パーム油のために熱帯森林を破壊することは営業形態として受け入れられないという強いシグナルを発信した」と評価している。

 最近は国内最大のパーム油輸入業者である穀物大手カーギルも、パーム油に関連した森林破壊、泥炭地破壊、社会的搾取を排除する姿勢を表明している。

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