インタークラウド計画に30社が新たに参加 〜 シスコ、独自の生態系を構築へ

 シスコ(Cisco)は、データ・センターの世界的接続網構築を目指す10億ドル規模の投資計画「インタークラウド(Intercloud)」に新たに30社が参加したことを明らかにした。

 シスコはインタークラウド計画を2014年3月に発表している。インタークラウドは、オープンスタック(OpenStack)にもとづき構築され、ACI技術によって自動化される。

 30社のうち25のクラウド事業者は、ソフトウェア定義通信網(Software Defined Network)の競合技術としてシスコが提唱する「アプリケーション中心基幹設備(ACI=Application Centric Infrastructure)」への賛同も表明した。

 データ・センター・ノーレッジ誌によると、シスコは、ヒューレット・パッカード(HP=Hewlett-Packard)やIBMのように自らクラウド・サービス事業者になることはせず、大規模のインタークラウド生態系を構築して自社技術を販売する戦略を進めている。

 その一環として、インタークラウド参加企業によるACI対応機器の購入と導入を融資のかたちで支援するために、シスコは10億ドルの資金を用意した。

 シスコは30社の新規参加によって、50ヵ国にある計250のデータ・センターにインタークラウド網を拡大できる可能性があると期待する。

 データ・センターおよびコーロケーション事業者大手でインタークラウドに新参加したエクイニクス(Equinix)は、エクイニクス・クラウド・エクスチェンジ(Equinix Cloud Exchange)サービスを通じ、自社データ・センターにおけるホステッド・プライベート・クラウド・ソリューションの提供でシスコと協力する。

 今回新たに参加したのは、アダプト(Adapt)やBT、ドイツ・テレコム(Deutsche Telekom)、インフロント・システムズ(Infront Systems)、クエスト・テクノロジー・マネージメント(Quest Technology Management)、イングラム・マイクロ(Ingram Micro)を含む30社。

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