シャープ、MEMSディスプレイを商品化へ〜2015年に投入、17年に量産
- 2014年10月8日
- ハイテク情報
シャープは、最新の平面パネル技術であるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ディスプレイを2015年に市場投入する計画だ。同社はそれによって、液晶ディスプレイ(LCD)市場で巻き返しを図る。
コンピュータワールドによると、MEMSは、シャープと米クアルコム(Qualcomm)傘下のピクストロニクス(Pixtronix)が過去3年をかけて共同開発してきた技術だ。
MEMSは、LCDと全く異なる原理で機能する。LCDは、背光をピクセル上の液晶に当てて、各種波長の反射や吸収によって色を表示する。
一方のMEMSは、電子機械的に赤と緑、青色の光の透過を遮断することによって色を表現する。その遮断速度は100マイクロ秒。順番に発光する異なる色の光の流れを高速で遮ることによって、LCDでは出せない色合いや豊富な色を表現できる。
シャープによると、LCDが表現できる色の数は、全米テレビジョン放送方式標準化委員会(NTSC=National Television System Committee)の標準カラーに定義されているなかの最大90%。MEMSはそれ以上の色を引き出すことが可能だ。
シャープは、MEMSディスプレイを搭載したタブレット機器を2015年上半期に発売する予定。狙いは企業顧客で、利用企業からの反応をもとに2017年に増産に入る計画だ。
シャープの新型タブレット製品は、アンドロイド4.4とクアルコム製プロセッサー「スナップ・ドラゴン(Snapdragon)」を搭載。また、4G携帯電話通信網に対応する。価格や販売時期の詳細は明らかにされていない。
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