パナソニック、EV充電設備を設置 〜 パワーツリーと協力、SF市に68ヵ所
- 2014年10月27日
- 環境ビジネス
パナソニック・エンタープライズ・ソリューションズ(Panasonic Enterprise Solutions)は、パワーツリー・サービシズ(Powertree Services)と協力して、太陽光発電と蓄電システムを併用する電気自動車(EV)向け充電所(設備)をサンフランシスコ市内に68基設置する。
家電事業からエネルギー関連技術事業に重点を移行させる同社の方針を反映した動きだ。
設置場所は市内の高層集合住宅建物で、住民が利用できる。太陽光発電と蓄電設備は、停電時の予備(補助)電源としても機能する。
グリーンテック・メディアによると、「集合住宅や複合施設の所有者(運営側)は、入居者からの要望に応える必要性に迫られている」「電気自動車向けの充電所設置を義務付ける新しい規制もある」と、パワーツリーのステイシー・ラインシウス設立者兼最高経営責任者(CEO)は話す。
それらの充電所は、送電網への補助電源として機能して電力需要を均整化するため、地域の公益会社パシフィック・ガス&エレクトリックにも利点をもたらす可能性がある。
「当社のソリューションの特色はそこにある。電気自動車の充電所に関する要件を満たすだけでなく、送電網へのサービスも提供できる」と、パナソニックのプロジェクト管理者ジョン・エシントン氏は説明する。
68基の充電所の設置作業はすでに始まっており、2015年4月までに完成する見通しだ。
パナソニックのエシントン氏は、パワーツリーのラインシウス氏のような起業家と手を組むことが、自社のクリーン・エネルギー製品の市場を拡大するうえで「非常に効果的」だと語っている。
パナソニックは、電子技術業界における環境技術の担い手として2018年までにトップ企業になるという目標を掲げている。テスラ・モーターズと協力してネバダ州で50億ドルを投じる電池製造工場の建設を進めているのも、その戦略の一環だ。
また、パナソニックは、スマート・グリッド関連の特許保有件数で首位に立っている。さらに、コロナル・グループ(Coronal Group)からの資金援助を受けた共同開発プロジェクトとして、太陽光発電容量をわずか2年前の2メガワットから100メガワットに拡大した。
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