スマート住宅自動化5分野の代表的製品を検証 〜 室温調整から照明、鍵まで
- 2014年11月24日
- 環境ビジネス
消費者の環境意識の高まりを受けて、電力消費を効率化するホーム自動化製品の需要が高まっている。また、住宅関連のちょっとしたことを便利にまたは安全にする自動化製品でも似たような動向がある。インベスターズ・ビジネス・デイリーでは、消費者の関心をもっとも集めている製品分野を5つ選び、それぞれの代表的製品を検証した。
▽スマート室温調節器
ハネウェルの「リリック(Lyric)」(279ドル)は、スマート室温調節器市場においてもっとも高度な機種の一つだ。
デジタル・ディスプレイに現在温度と目標温度が表示され、ワイファイ通信網に接続すれば気象情報も表示される。リリックは、リアルタイムの気象情報を取り込みながら温度や湿度を調整する。
また、リリックにはジオフェンシング(Geofencing)機能があり、利用者が在宅かどうかを検知し、出先から家に近付いてくる場合には冷暖房を調整する。
リリックの設置にはやや時間がかかる。実験者はその設置に1時間を費やした。スマートフォンやタブレットで動画説明を見ながら設置手順を踏んでいくため、その動画を見るのに時間がかかった部分もある。
住宅内の1ヵ所でリリックを使用して、ほかの場所では他社製の室温調節器を使うこともできるが、システム上に接続され室温調節器がリリック以外に存在しないほうが、温度調節の有効性が高まる。
▽散水機
ラチオ・アイロ(Rachio Iro)の「スマート・スプリンクラー・コントローラー」(249ドル)は、ワイファイに接続して気象情報を取得し、稼働スケジュールを調整することで節水を自動化できる。また、利用者が散水機システムを監視するためのモバイル・アプリケーションもある。
▽照明システム
TCPインターナショナル・ホールディングスの「コネクテッドLED」システムは、最大250個のLED電球をスマートフォンやタブレットから制御できるようにする。
スターター・キットは110ドルで、60ワット相当のLED電球3個、ゲイトウェイ、家庭内ワイファイ通信網に接続するための製品が含まれる。
設置は簡単で、ワイファイ・ルーターにゲイトウェイを差し込み、電球を入れたあと、オンとオフを3回切り替えると完了する。
▽電気煮込み調理器
電気煮込み調理器はほとんどがタイマー付きで、材料を入れてタイマーをセットする仕組みだ。
ベルキン(Belkin)の「ウィーモー・クロック・ポット(Belkin WeMo Crock Pot)」は、帰宅予定時間が変更になった場合などのためにスマートフォンから操作して設定時間を変えることができる。6クォート鍋のサイズで129ドルだ。
▽スマート・ドア錠
スマート・ドア錠は、鍵を持って出かけるのを忘れたりした場合に便利だ。
シャレージ(Schlage)の「タッチスクリーン・デッドボルト」は、インガーソル・ランド(Ingersoll Rand)の「ネクシア・ホーム・インテリジェンス・システム(Nexia Home Intelligence System)」と連動する。
ネクシアはゲイトウェイを使用し、Zウェイブ無線接続と互換性があり、照明や施錠、室温調節器を制御する。
ネクシアのサービスは月9ドル99セントで、装置は個別に購入する必要がある。シャレージの製品は180ドルで、標準的な鍵のほか、スマートフォンのアプリケーション、またはタッチスクリーンに暗証語を入力して解錠できる。
一方、オキドキーズ(OkiDokeys )の「スマートロック(Smart-Lock)」(188ドル)は、単独のスマート・ドア錠システムで、ブルートゥース接続を介してスマートフォンで操作できる。
既存のドア錠をそのまま使用し、内部の部品のみを入れ替えるため、既存の鍵をそのまま使うことができる。オプションの「スマート・リーダー(Smart Reader)」を設置すれば、スマートフォンではなく専用タグをかざして解錠できるようになる。
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