対立構図、変化に期待 ブラジル提案に注目

 【共同】地球温暖化対策の新たな国際枠組みを議論するペルーのリマでの気候変動枠組み条約第20回締約国会議(COP20)で、「先進国」と「発展途上国」という20年来の対立構図が大きく変化する期待が高まっている。

 来年末にパリのCOP21で合意を目指す新枠組みでは、各国の事情や発展の度合いに応じてさまざまなタイプの温室効果ガス削減目標が認められる見通し。期限まであと1年と迫ったリマ会議では、先進国と途上国という単純な2分法の見直しに向けた議論が従来になく活発化している。中国やインドなどの新興国に他の途上国より大きな責任を担ってもらい、排出削減を促すのが大きな狙いだ。

 各国の交渉関係者やNGOが注目するのが、リマ会議に先だって新興国の一つであるブラジルが提案した「同心円方式」と呼ばれる目標設定の考え方だ。中心部には日本や欧州連合(EU)、米国など長期間にわたって多くの二酸化炭素(CO2)を排出してきた先進国が位置し、周縁部を発展途上国が取り巻くイメージ。開発が進んで経済成長を達成し、排出量も急増している新興国などは次第に中心に近づいていき、より厳しい温暖化対策が求められる。

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