iPSがん化の仕組み解明 脊髄損傷マウスで慶応大

 【共同】人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った神経幹細胞を脊髄損傷のマウスに移植した際、がんが生じてしまうメカニズムの一端を解明したと、慶応大などのチームが12日付の米科学誌電子版に発表した。iPS細胞を使った再生医療の安全性を高めるのに役立つ成果という。

 チームは、人の皮膚細胞に3種類の遺伝子を入れて作ったiPS細胞を神経幹細胞に成長させた。これを脊髄損傷のマウスに移植したところ、神経が再生し、運動できるように回復。ところが、しばらくしてまひ状態に戻り、神経の細胞にがんが発生していた。

 詳しく調べると、移植した細胞では、iPS細胞を作るときに入れたOCT4遺伝子の働きが高まっていた。さらに、細胞ががん化や転移しやすいように変化していた。

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