水を使わないソーラー・パネル清掃ロボット 〜 イスラエルの砂漠地帯で実績
- 2015年4月6日
- 環境ビジネス
ロボティクス技術を開発するイスラエルのエコッピア(Ecoppia)は、水を使わずにソーラー・パネルの表面を清掃するロボットを開発し、注目されている。
泥やほこりが付着してソーラー・パネルの表面が汚れると発電効率を最大35%下げる可能性がある、とエコッピアは見積もっている。
グリーンビズ誌によると、同社の技術は、あらかじめ決められたスケジュールや気象情報に応じた対応をプログラムできる。分析ダッシュボードにウェザー・チャンネル(The Weather Channel)の気象データを取り込み、利用者がリアル・タイムで通知を受けることもできる。
「日々の清掃効率を高めることで、太陽光発電資産の投資回収率を上げることができる」と同社のエラン・メラー最高経営責任者(CEO)は話す。
同社の技術を設置したソーラー・パネルは、ほとんどが2年未満で投資を回収している。100メガワットの太陽光発電を設置したあるプロジェクトでは14ヵ月で投資を回収し、その過程で6600万ガロンの節水も達成した、とメラー氏は説明する。
同ロボットは、乾燥気候での使用に適している。イスラエルの砂漠地帯で導入されており、毎月約600万枚のパネルを清掃している。
同社は現在、本社に近い市場での販売に力を入れているが、国外の事業展開としてインドを検討している。また、将来的にはアリゾナ州やニューメキシコ州、カリフォルニア州といった「太陽光発電が盛んで、水があまりない場所」への販売を視野に入れている。
同社のパネル清掃ロボットは、カナディアン・ソーラーやサンテック、ファースト・ソーラー、三菱電機、京セラ・ソーラー、フォトワット・テクノロジーズ、ソーラーフロンティア、JAソーラー、ジンコ・ソーラー、レネソーラ、テキサス・インスツルメンツの技術との互換性が保証されている。
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