小型車生産、メキシコが主役に〜自由貿易協定、低人件費を武器に

　自動車メーカーがメキシコへの小型車生産の移管を加速化させている。

　オートモーティブ・ニューズによると、利ざやが小さく北米以外で人気の小型車やサブコンパクト車の生産が急拡大している。

　業界コンサルティング企業アリックスパートナーズのアンドリュー・シシラ氏は、「北米で生産能力の再編が進行している」と説明。「小型プラットフォームはメキシコへ行っている」と語った。

　米国では2013年まで、メキシコよりも多くの小型車を組み立てていた。フォード「フォーカス」やホンダ「シビック」、シボレー「クルーズ」などはいずれも米国で生産されている。

　一方のメキシコでは、フォルクスワーゲン（VW）「ジェッタ」や日産「セントラ」などが生産されている。14年には、ホンダ「フィット」やマツダ「マツダ3」の生産も開始された。この結果、メキシコの小型車生産台数は151万4436台に達し、米国の148万9836台を追い抜いた。

　人件費で比較すると、米労働者の時給は平均19.71ドルであるのに対し、メキシコは1日20ドルを下回り、上昇中の中国よりも安い。

　アウディは最近、メキシコと欧州連合（EU）の自由貿易協定締結を好感し、テネシー州チャタヌーガよりメキシコに新工場を建設する決定を下した。トヨタも、グアナファト州で「カローラ」を生産する計画を発表した。

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