ホンダ、3D印刷で「パイロット」の開発期間短縮
- 2015年9月10日
- 自動車関連
自動車メーカーが車両開発期間の短縮化を進める中で、ホンダは3D印刷を活用して2016年型「パイロット」の投入を前倒しした。
オートモーティブ・ニュースによると、ホンダはパイロットの設計プロセスにおいて、従来のような手作りのプロトタイプに代わりコンピュータ主導プロセスを採用した。
ホンダ・マニファクチャリング・オブ・アラバマ(HMA)のジェフ・トムコ社長は新アプローチについて、約3年に及んだ全工程から「数カ月」の削減につながったと説明。「バーチャルな製造プロセスを編み出したことで、実際に組み立てる前に修正を施すことができた」と述べた。
ホンダは3D印刷を通じ、中央コンソールの新設計を迅速に試験できた。さらには、困難な製造工程の簡便化を進める中で、スタッフがステアリング・コラムを持ち上げて装着するのを助ける新ツールを印刷した。トムコ氏によると、このおかげで実際にリフトを製造する時間とコストが省かれた。
ホンダはこのほか、16年に発売される改良版ピックアップ「リッジライン」にもプロトタイプを省いた開発プロセスを導入している。
このほか、フォードやGMも部品設計にバーチャルな技術を取り入れている。
一方、トヨタ自動車は過去10年、プロトタイプ制作の廃止を含む開発期間の短縮化で販売台数の拡大を進める一方、車両の急加速など製品の欠陥問題を招いた。トヨタはこのため、開発期間の延長や手作りのプロトタイプを復活させた。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月25日 アメリカ発ニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス, 自動車関連
EV時代もガソリンスタンドは重要拠点に
-
2024年7月22日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
ビザ、生成人工知能による不正防止技術を新たに導入 〜 総額100億ドルの投資で年間400億ドルの防止効果
-
ジョー・バイデン大統領、出馬を断念 〜 身内や主要献金業界からの説得についに応じる
-
2024年7月18日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 米国ビジネス
マレーシア、アジアのデータ・センター拠点として台頭 〜 クラウドと人工知能による需要増で米国からの投資を呼び込む
-
2024年7月17日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
AT&Tのデータ侵害、スノーフレイクの巻き添えに 〜 2.4億人の携帯電話顧客と仮想通信網顧客会社が被害に
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で