テスラ、水酸化リチウムの調達先確保
- 2015年9月8日
- 自動車関連
電気自動車(EV)メーカーのテスラ・モーターズは、鉱業2社との間でリチウムイオン電池工場で使う水酸化リチウムの長期購買契約を交わした。
ウォールストリート・ジャーナルによると、テスラと契約を結んだのはカナダのバカノラ・ミネラルズ(Bacanora Minerals)と英国のレア・アース・ミネラルズ(Rare Earth Minerals)。2社はテスラと「Sonora Lithium Project Partners」の名で提携し、鉱物が豊富なメキシコ北部のソノラ州で鉱区使用権を確保する。
施設の稼動開始当初は3万5000トン分のリチウム化合物を処理し、最終的には5万トンに拡大する計画だ。世界のリチウム供給は大部分を南米に依存しているが、リチウムイオン電池を構成する材料としては銅やニッケル、黒鉛の方が多い。
テスラがネバダ州で建設を進めている総工費50億ドルのバッテリー工場「ギガファクトリー」は、原材料を自前調達することでリチウムイオン電池の生産コストを30%削減するのが目標。テスラは2社に対して5年間の最低購買量を保証する見返りとして、市場価格を下回るコストでリチウムを調達できる。
バッテリー工場建設の第1期工事は2016年に終了する予定。フル稼動後のセル(電池の基幹部品)生産能力は電力量で35ギガワット時(GWh)に上り、世界リチウムイオン電池生産の半分以上を占めることになる。
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