シリーズアメリカ再発見㉜
真昼のラスベガス&ストリップ最新情報

文&写真/佐藤美玲 (Text and photos by Mirei Sato)

ヘリコプター・ツアー

 朝一番の太陽を楽しむため、グランドキャニオンのヘリコプター・ツアーに参加した。
 午前6時、ホテルの外へ出ると、すでにストリップを、犬連れで散歩する人やジョギングに精を出す人が結構いる。ラスベガスも、すっかり「健康志向」だ。
 もちろん、これから寝に帰る人、化粧が落ちて目をしばしばさせている人もいて、すれ違う。
 私はヘリコプターでグランドキャニオンへ飛ぶのは3度目だが、早朝飛行は初めてだ。のぼる朝日を浴びながら、上空へ。解放感は格別で、独特のランドスケープは、何度見ても飽きることがない。
 フーバー・ダムやレイク・ミードを通り過ぎ、コロラド・リバーの川岸に着陸。簡単なピクニックをして朝食をとる。帰りは、ストリップの上空を旋回するようにして戻る。夜景もきれいだろうが、「真っ昼間」も最高だ。
 ただ、晴天を喜んでばかりもいられない。アメリカ西部で続いている干ばつは、かなり深刻だ。フーバー・ダムもレイク・ミードも、明らかに水不足。岩肌にくっきりと白い跡が見えていて、水面がだいぶ下がっているのが上空からよく分かる。
 ネバダの水を大量消費しているのは、ロサンゼルスを含む南カリフォルニアの住人だ。青空の恩恵を楽しみたければ、もっと真剣に節水に励むべきだ、と実感した。


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