シリーズアメリカ再発見㊺
秋は砂漠で遊べ! フェニックス

文&写真/佐藤美玲(Text and photos by Mirei Sato)

朝焼けの中、上昇する熱気球Photo © Mirei Sato

朝焼けの中、上昇する熱気球
Photo © Mirei Sato

 アリゾナの州都フェニックスは、国立公園グランドキャニオンや、人気の観光地セドナへ行く「玄関口」だ。空港の中にある便利なレンタカーオフィスから、車を借りて、一直線に目的地へ。フェニックスは素通りしてしまう人が多いのだが…。

 実はいま、フェニックスがおもしろい。食通が注目する「Foodie Town」として急成長している。

 アリゾナは、知る人ぞ知る「農業州」だ。年間を通じて温暖なため、カリフォルニアなどほかの州よりも、農産物を収穫できる期間が長い。エアルーム・トマトやフィンガーリング・ポテトなど、全米各地のレストランやスーパーマーケットで見かけるそれらは、ほとんどアリゾナで収穫されたものだ。

 だからフェニックスのレストランでは、「地産地消」がやりやすい。最近は「White Sonora Wheat」という地場の小麦が見直され、美味しい手づくりのパン屋も増えている。

 全米のほかの都市と同様、ダウンタウンには若者が戻ってきた。ライトレイルが開通し、ロサンゼルスなんかより便利なぐらいだ。

 フェニックスから広がるソノラ砂漠(Sonoran Desert)は、アメリカの砂漠としてはもっとも緑が多く、生態系も多様だ。ハイキングや熱 気球で満喫できる。秋から冬にかけてのホリデーシーズンは、「砂漠のイルミネーション」のイベントも盛り上がる。

 近隣のメサやスコッツデールとあわせて、フェニックスのおすすめスポットを紹介する。

取材協力/Special thanks to Visit Phoenix

1

2 3 4 5

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

関連記事

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 2023年10月8日

    若者の自殺
    かなり重いテーマになってしまうのだけれど、最近、若い世代の自殺について考えさせられることが...
  2. 2023年10月6日

    フィレンツェの日々
    フィレンツェの遠景 誰にでもささやかな夢がある。イタリアで長い休暇を取ってみたかった娘家族は...
  3. 縦横無尽に川が流れ、湖や湿地帯、針葉樹林などの美しい自然が広がるピマチオウィン・アキ。世界複合遺産...
  4. こどもの進学の資金集め、老後の生活など、さまざまな理由で資産運用を始めたい人のために、アメ...
  5. パンデミックの終焉とともに、今年の春以降、各国間の交流が再開した。そして私は5月、日本の某学校法人...
  6. フロリダ、パームビーチで 石川啄木の短歌は胸に沁みる。「ふるさとの訛なつかし停車場の人ごみの...
  7. イヌワシやハヤブサなど、絶滅の危機に瀕している生物も多数生息するダイナソール州立公園 アルバ...
  8. プロベート(検認手続き)とは 長くアメリカに住んでいる方にもあまりよく知られていませ...
ページ上部へ戻る