新装・トーランス「デルアモ」で満腹ブランチ、ドーナツ&ブラッディー・メアリー
文&写真/佐藤美玲(Text and photos by Mirei Sato)
- 2016年4月3日
- 2016年5月号掲載
在米日本人が多く住む、ロサンゼルス近郊トーランス。その中心部にある、ショッピングモール「デルアモ・ファッション・センター」(Del Amo Fashion Center)が、大がかりな改装計画を進め、大変身を遂げつつある。
すべての改装が終了すると、270万平方フィートのリテールスペースができ、アメリカ西部で最大、全米でもトップ5にはいる大きさのモールになる。
トーランス近隣の住民にとって嬉しいのは、「食」のオプションがぐっと充実、かなりアップグレードされたことだ。
以前は寂しげなフードコートで、ファストフードの中でも魅力の薄い店が集まっていた。改装によって、座って落ちついて食べられるレストラン、遠出しなくてもちょっとトレンディーな食事ができる場所が生まれた。
そのひとつが、ブランチにおすすめのレストラン「グレート・メープル」(Great Maple)だ。
ブランチにはずせない一品が、「メープル・ベーコン・ドーナツ」。店のシグニチャー・ディッシュと言えるほどの人気ぶり。
テーブルに運ばれてきたとたん、ぷーんとフレッシュなドーナツの香りが立ちあがる。グレーズは、しっとりしていて、かつ、バタリー。すべてがとけあって、アメリカ人が好きな「スイート&セイボリー」な朝食になっている。ボリュームがあるドーナツが3個のって、10ドルだ。
もうひとつのブランチの目玉は、6種類の「ブラッディー・メアリー」だ。単なるトマトジュース+ウォッカではなく、これまたトレンドの「トッピング重視」スタイル。盛り具合がいい。
バーテンダーがすすめるのが、「One Armed Mary」。トッピングはなんと、タコの足。くるっと丸まってグラスのふちに引っかかっているその様が、片腕を回しているように見えるからつけたネーミングらしい。
全米各地に、クレイジーなトッピングで話題のブラッディー・メアリーがあるけれど、タコを使うのはかなり珍しいと思う。
自家製ブラッディー・ミックスに、ニュージーランドのプレミアム・ウォッカ。タコはグリルして、チリをきかせている。さらに、ポン酢と塩こしょうでしっかり漬けたキュウリも添える。スパイシーなキックと上品さが、同時に楽しめた。
グレート・メープルは、サンディエゴとニューポートビーチにも店がある。入ると真ん中は、大理石のバーカウンター。パティオがあり、南カリフォルニアのビーチタウンらしいインテリアになっている。
チェーン展開しているが、テーブルマットには「トーランス」の文字や地図がはいっている。こういった小さなところで、ローカル向けの気づかいを忘れていないのも、地元住民にとっては嬉しいだろう。
同店シェフのウィングさんは、「トーランスの魅力に調和した店にしたい。ジャンルにとらわれず、旬の新鮮な食材を使ったメニューをいつも考えている」と話す。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします