
「僕もヨガでエネルギーのトレーニングです」。著者の愛犬ノア
Photo © Maho Teraguchi
犬選びの鍵
毎日の生活を共にする愛犬を選ぶ時、犬と人間の両者の活力エネルギーのレベルの一致を考慮に入れることは大変重要なポイントです。読書や映画鑑賞が趣味で、もっぱら家に籠るタイプの人に、力溢れ余る犬種との暮らしはストレスです。もちろん犬にとっても同じです。愛犬との活力エネルギーがマッチしていないと、毎日がカオス状態になり、生活全体に大きな悪影響をもたらしかねません。それでも、私は「自分の人生にやってくる犬は意味があって巡り会う」と信じるので、バランスが取れてなければ、取れるようにする。その犬はライフスタイルを変えるために現れたのだ、と思うところもあります。例えば、運動嫌いで不健康な人が、活力一杯の犬と巡り会う。それは健康になるための運命であり、犬が差し出す重要な課題なのだと。しかし、チャレンジが、「エベレスト登頂」のようではハードルが高すぎて挑む気持ちになれません。犬の活力レベルは、やはり無理のない選択をする必要があります。見かけや、流行や、「可哀想だったから」という一時の感情で選んだ結果、けた違いな活力レベルの差で苦しむこともあるので、向こう10年以上の毎日の生活のことを考え、賢く選択しましょう。
気力のダイアル
犬は飼い主の「気力エネルギー」を始終観察しています。また犬は、飼い主の気力エネルギーに大きく影響されます。悲しんでいたら愛犬が慰めてくれたという経験や、そんな話を聞いた人も多いと思います。人間が興奮すると、犬も一緒に興奮します。もし飼い主が情緒不安定なら、愛犬の感情に大きな影響を与え、問題行動につながったり、病気になったりもしかねません。反対に、飼い主の気力エネルギーが常に平静で安定していれば愛犬にも自然に伝わります。一心同体と言っても過言ではないでしょう。
飼い主の気力エネルギーの巧みな使い方は、愛犬とコミュニケーションをとる上での鍵になります。気力のダイアル(飼い主の心の本気度・真剣度)を持っていると想像し、上手にその量の調節をします。いつも上げっ放しでは、いざと言う時の切り札的効果が失われてしまうので、「この時」という時のMAXを把握しておき、切り札に使います。愛犬が飼い主の気力エネルギーに全く反応しなければ、リーダーとしての役目を果たしていないという証明です。気力エネルギーの量とその効果を、試行錯誤しながら発見することで、ダイアル操作が上手に出来てくるようになります。そうして経験を積んでいけば、技ある長けた飼い主になり、愛犬との意思の疎通がうまく出来るようになっていきます。
このように、犬の飼い主として、愛犬と快適な暮らしを続けるためには、「活力」と「気力」が上手く兼ね合った巧みなエネルギーバランスが必要です。そのためには、飼い主は心身の健康を維持することに気を配り、常に上質なエネルギーを発散できるようにしていたいものです。
次回は、「犬ビジネス」と題し、昨今の犬に関するビジネスのあれこれのお話です。お楽しみに!
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