誰もが知ってるファーストフードの店マクドナルド。しかし、フランチャイズ化を成功させたのは、創始者のマクドナルド兄弟ではなく、彼らのビジネス・モデルに成功のチャンスを見たシェイク・マシンの営業マン、レイ・クロックだったのはご存知だろうか。
アメリカン・ドリームを実現した彼の成功の裏にはマクドナルド兄弟をはじめ、周りの者を冷酷に踏み台にしてのし上がった経緯があった。そんなマクドナルドの事業の一部始終を描いたのが本作。資本主義、金儲け主義に走りがちなアメリカを体現したかのようなレイのとことんグリーディーな姿は、リッチな実業家が大統領になった今、称賛されるのではないかと筆者は恐れている。
レイを演じたマイケル・キートン、本作ではプロデューサーに専念した俳優のジェレミー・レナーは、2人ともハリウッドで成功したキャリアを持つ。そんな2人に「成功するには冷血でなければいけないのか?」と聞くと、ジェレミーは「ぼくは人間の性を表現するのが好きなんだ。競争とかそういうのは、自分自身の中であるだけだよ」と答えた。一方、マイケルは、「アメリカン・ドリームというと、大金持ちで、大きな屋敷に住んでいて、自家用機や島を所有していると思われがちだ。でも、オレにとってのアメリカン・ドリームは、家を購入できるほど一生懸命働くというもの。通勤に使う車が買えて、子供たちを良い学校に通わせられることだよ。オレには億万長者の友達がいるけど、彼らは彼らの行いをするだけさ」と答えた。
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