脳研究機器を売る元プロジャグラー
Amuza Inc / 東真史氏
- 2017年5月10日
日本とアメリカの働き方の違いは?
どんな経緯でここに至り、どんな思いをもって仕事をしているのか。
実際にアメリカで働く人へのインタビューシリーズ。
カリフォルニア州サンディエゴの研究機器輸入商社「Amuza Inc」の東さんに話を聞いた。
どのような仕事内容ですか?
ライフサイエンスの研究機器を扱っています。脳科学の研究現場で使用される機器などで、もちろん町中にはないですし病院でも見ることがないので、普段の生活の中で目にする機会は滅多にないと思います。
脳の中の伝達物質を測る装置などを扱っていますので、研究機関や製薬会社、政府機関などが販売先となります。
どうして科学の世界に?
大学院で「ナゼ人は眠るのか?」という研究をしていたんです。マウスを使った実験で、寝そうになったら刺激を与えて起こし続けて、どのように脳の物質が変化するのか研究していました。でも一晩中マウスの前にいると、自分が寝ちゃうんですよね(笑)
その時に使用していた機器が、今私達が取り扱っているものなんです。実際に自分自身が研究で利用していたので、お客様の立場に立ったご提案が出来ると思っています。
なぜアメリカに?
実は私は、日本でプロのジャグラーだったんです。プロダクションに入っていて、全国各地を回ってステージに立っていました。また、同時に睡眠の研究もしていました。
(インタビューアー:ジャグリングと研究、かなり違う分野ですね。笑)
そうですね(笑)
日本の会社に入ってからもジャグラーとしての活動は続けていました。
そんな時に会社でアメリカ進出の話しが持ち上がり、英語が話せるということもあり私が選ばれました。ジャグラーは外国人比率が高く、英語が必要だったので普段から英語を使っていたんです。なので、ジャグリングをしていなければ私はこうしてアメリカには来ていなかったんですよ。
仕事でのアメリカ人と日本人の違いは?
日本人は自分の意見をはっきり言いませんが、相手が何を考えているか察する力が強いのは仕事をする上で非常に利点ですね。アメリカ人は言われないことはやりませんが、言われたことはしっかりとやります。あ、あと英語が上手い!当たり前と思うかもしれないのですが、言語というよりもしっかりと考えをもっていて、伝え方が上手いということです。たとえ英語が第一言語ではない人でも、とても上手に英語を使って意思を伝えます。英語圏で生まれたネイティブでも、意思疎通が下手な人がいますが、仕事をしていく上では損をすると思います。
どこの国にいても、自分の考えをもち明確に伝えるというのは、仕事をしていく上で非常に重要だと思います。
もう一つ、仕事をマニュアル化して文章化することが大切です。アメリカは日本と違って、人種、宗教、考え方、全てにおいて多様性があります。一人一人のスタンダードが違いますからね。
仕事とは?
生き方、ですね。
職業と思うのではなく、いかに情熱を傾けられるか。私もこの仕事に情熱をもっているので、こうしてずっと続けていられるんです。
今からアメリカが働こうと思っている方には、「仕事を通して何を掴みたいのか」をしっかりと考えて欲しいです。
Amuza Inc
■ ホームページ:https://amuzainc.com/
■ 電話:858-225-6869
■ 住所:7098 Miratech Drive, Ste 100, San Diego, California 92121
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