25%の節水目標ほぼ達成 〜 加州の干ばつ対策
- 2016年4月6日
- アメリカ発ニュース
カリフォルニア州が、深刻な干ばつ対策として昨年ジェリー・ブラウン州知事が節水命令で定めた25%の節水目標を、2月までに96%達成したことが分かった。
州水資源管理委員会(SWRCB)が発表した。
ウォールストリート・ジャーナルによると、目標は2015年6月から16年2月までに都市部で124万エーカー・フィート(AF)の水を節約するという内容。SWRCBの推計では、実際の節水量は119万AFだった。1AFは5人家族が1年間に消費する水の量で、今回の節水量は州人口の15%に当たる約600万人分を1年間賄える量になる。
自治体によっては40%以上の節水を達成したところもあるが、25%に到達しなかったところもあり、SWRCBのクリス・カリガン取締責任者は「一部の自治体がもっと努力していれば、知事の設定した目標を達成することもできた」と見ている。SWRCBは昨年、広大な庭の手入れなどに大量の水を使って節水の実施が遅れていたビバリーヒルズなど一部の都市に罰金を科しており、ビバリーヒルズは6万1000ドルを支払っている。
この冬はエルニーニョの影響で雪や雨の量が大きく増えたが、SWRCBは「5年に及んだ干ばつを完全に補うには不十分」と判断し、知事命令の発令期間を10月までに延長した。ただ、主な貯水池の多くでかなりの水量が戻っており、最も降雨量が多かった州北部を中心に規制の緩和も検討するという。
3月末時点のシエラネバダ山地の雪塊量は、北部で例年並みの97%、南部では72%となっている。これは過去5年間で最大だが、専門家は「州が干ばつから完全に脱するには通常の2倍の降水量が必要」と考えている。シャスタ湖など一部の貯水池は水量が1年前の59%から89%まで回復しているが、南部などではまだ例年以下のところもある。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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