配車サービス、出張者も利用 〜 安さと便利さで人気
- 2016年5月9日
- アメリカ発ニュース
ウーバーやリフトなど携帯アプリを使った配車サービスは、登場した頃は安全面やドライバーの信頼性、経費の報告方法などに対する不安から出張旅行者の利用が少なかったが、今ではタクシーやレンタカーをしのぐ人気となっている。
ロサンゼルス・タイムズによると、ビジネス経費管理ソフト開発のサーティファイ(Certify、メイン州)が数百件に上る2016年1〜3月期に提出された経費報告を分析したところ、米国の出張者が陸上の移動で使った経費の46%を配車サービスが占め、レンタカーは40%、タクシーは14%にとどまった。
この2年間で最もシェアを失ったのはタクシーで、14年初頭の構成比はタクシーが37%、レンタカーは55%、配車サービスは8%だった。あまりに利用者が減ったため、ウーバーやリフトの運転を始めるタクシー運転手もいる。
ウーバーやリフトの関係者は、出張者に人気が高まっている主因として安さと便利さを挙げる。両社は出張者が経費を報告しやすいよう、スマホのアプリに関連機能を加えており、カリフォルニアでは今年から州職員が出張時に使った配車サービスを含むシェアリング・エコノミー・ビジネスへの支払いも経費として支払う法律が施行されている。
一方、レンタカー業界によると、ウーバーやリフトは短距離の移動で何回も使うため個人の経費報告では比率が大きくなるが、出張者の間ではレンタカーも依然として人気が高い。アラモ・レンタカー、エンタプライズ・レンタカー、ナショナル・カー・レンタルの親会社エンタプライズ・ホールディングスの幹部グレッグ・スタブルフィールド氏は「ビジネスは堅調に伸びている」と話し、エイビスやバジェットの親会社エイビス・バジェット・グループも15年の売上高が前年比で5%増加し、純利益は7%増の3億3300万ドルを計上している。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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