現代自、米現法トップを電撃解任

 韓国・現代自動車の米現地法人(HMA)は、デイビッド・ズコウスキー社長を突然解任した。同社は失速する米販売の勢いを取り戻すのに苦しんでいる。
 
 ニューヨーク・タイムズによると、HMAはトップ交代の理由を明らかにしていない。ズコウスキー氏は1カ月前のロサンゼルス自動車ショーで、現代の弱点であるスポーツ多目的車(SUV)の新型車を販売回復の起爆剤として披露したばかりだった。
 
 ズコウスキー氏は2014年初めに社長兼CEOに任命された。当面の間、HMA法務顧問のW・ジェラルド・フラニー氏が暫定社長兼CEOとなる。
 
 現代の16年1〜11月の米販売台数は、前年同期比1.3%増の70万7485台にとどまっている。対照的に同じ現代自グループ傘下の起亜の米販売は、3.8%増の59万3245台と勢いを保っている。
 
 現代は08〜13年、外観を一新したセダン「ソナタ」の人気で急成長を遂げたほか、より小型の「エラントラ」を投入して日米大手自動車メーカーの競合の座を確立した。
 
 しかし、12年に現代と起亜が一部車種の燃費を誇大表示していた事実が発覚。HMAはその1年後、トップのジョン・クラフチック氏を更迭してズコウスキー氏を抜てきした。
 
 ここ数年で米消費者の好みがセダンや小型車からSUVへと移ったが、現代は高級車ブランド「ジェネシス」に投資を集中していた。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 日本では、何においても横並びが良しとされる。小学校への進学時の年齢は決まっているし、学校を...
  2. Water lily 今年は年頭から気にかかっている心配事があった。私は小心なうえに、何事も...
  3. 峡谷に位置するヴァウリアル滝の、春から夏にかけて豪快に水が流れ落ちる美しい光景は必見。島には約16...
  4. 2024年6月3日

    生成AI活用術
    2024年、生成AIのトレンドは? 2017年に発表された「Transformer」...
  5. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  6. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  7. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  8. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
ページ上部へ戻る