暗闇に浮かんでストレス解消〜SFベイエリアで人気
- 2013年3月1日
- 米国ビジネス
濃い塩水で満たしたタンクに人が入り、ふたをして暗闇、無音状態の中で水に浮かぶとストレスが解消できるという「フローティング」が、サンフランシスコ・ベイエリアで流行している。
ウォールストリート・ジャーナルによると、同地域では過去10年の間に約10カ所でタンクを備えた「浮遊センター(floatation centers)」がオープンした。タンク1台の価格は最低約1万ドルで、一般的に全長8〜9フィート、幅4フィート、高さ4フィート。塩水の濃度はエプソム塩(硫酸マグネシウム)25%(海水は塩分3.5%程度)で、温度はカ氏93.5度前後に保たれている。最新モデルには、紫外線と過酸化水素を活用した衛生・ろ過装置が使われている。
2006年に「フロート・メイトリクス」を開店した元調理師のケイン・マンティラ氏は、「人々に人生をのんびり楽しんでほしかったから」と動機を説明する。利用客の約20%はハイテク新興企業の創業者または従業員で、その割合は年々高まっており、「燃え尽き症候群の回避に役立つ」という。センター内には近く、4つ目のタンクが置かれる予定だ。
大半のセンターの利用料は1時間70ドル前後。月額会員には割り引きがある。
フローティングは、1950年代に脳の研究者ジョン・リリー氏によって開発された。72年からタンクを製造する「サマディ・タンク」(カリフォルニア州ネバダシティ)のリー・ペリー氏によると、ここ数カ月にこれまで無縁のミシシッピやアーカンソー、サウスダコタなどから問い合わせや注文があり、フローティングは広がる勢いを見せている。
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