新型コロナウイルス危機による食肉生産の混乱で牛肉の価格が上昇する中、植物性「代替肉」メーカーのビヨンド・ミートはこの夏、一部の小売店に徳用パックと割引を提供してシェアの拡大を狙う計画だ。
ロイター通信によると、割高なビヨンドの代替肉の価格を牛肉に近づけるのが目的で、冷凍された徳用パックは通常より大幅な値引きが提供される。
一部の金融アナリストは、牛肉との価格差がビヨンド製バーガーの普及を遅らせている原因とみており、同社のイーサン・ブラウンCEOは「さらに差を縮める努力をする」と話している。ただし値引きはあくまでも一時的な措置で、長期的な価格設定は変えない意向。
金融大手ウェルズ・ファーゴによると、2020年1~3月期はビヨンドの代替肉の価格は本物のひき肉の2~3倍だった。
国内では、コロナによる食肉工場の稼働停止で食肉の生産が減少しており、労働者の間で感染が広がったために大型の食肉処理場を閉鎖したメーカーもある。季節は消費者が屋外でバーベキューを楽しむ時期に入っており、レストランも営業再開を検討し始める中、牛肉の卸値は記録的な水準に高騰。ニールセンによると、米国の小売店では4月25日までの週に生肉の価格が8%上昇した。
ウェルズ・ファーゴの調査では、植物性バーガーを食べない人の約4分の1は「価格」を理由に挙げており、3分の1以上は「味」を気にしている。 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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