化石燃料の世界需要は依然高い〜WEF報告書
- 2013年3月20日
- 米国ビジネス
代替エネルギー発電が注目されているとはいえ、化石燃料の世界需要は依然として大きく伸びていることが、世界経済フォーラム(WEF)の最新報告書で分かった。
エナジー・マネジャー・トゥデイが伝えたWEF報告書「Energy Vision 2013-Energy Transitions: Past and Future」によると、エネルギー需要の約87%は石油、石炭、天然ガスで賄われ、原子力を含めると92%を超える。
世界が直面するエネルギーの課題は、最先端のエネルギーが利用できない13億人が住む新興市場で急速に高まる電力需要をいかに満たすかにある。各国とも、二酸化炭素(CO2)排出量が少なく再生可能な代替エネルギーの利用に注目しているが、風力や太陽光、地熱その他の水力を除く再生可能エネルギーは世界消費量の約1.6%しか発電していない。
一方で報告書は、水力発電の世界構成比が2011年の16%から20年までに30%に伸びると予想している。
しかし、代替エネルギー発電が火力発電(化石燃料)のシェアを奪うには、特に風力やソーラー(太陽光・熱)発電でコスト競争力が重要になる。ただ輸送部門では、今後15〜20年間に引き続き石油の需要が伸びる一方、温室効果ガス(GHG)排出量が少ない燃料のコスト競争力とコスト効果が高まる見通しだ。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年4月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
米商務省、TSMCのアリゾナ工場への投資を提案 〜 米中緊張悪化を背景にチップの国産化に重点
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める
-
2024年4月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
テスラ、急速充電網を開放~EV普及の節目となるか
-
2024年4月15日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV生産コスト、27年にはガソリン車より安く~ガートナーが予想
-
人間の労働力の方が人工知能より安価 〜 MITの研究、雇用機会の大部分は人工知能にまだ奪われないと結論
-
ドローン配送に現実味~運用範囲広がる