エッツィーとイーベイ、ソーシャル・メディアの手法を追求 〜 高度個人化によるソーシャル・コマース化で販売拡大をねらう

イーベイ(eBay)やエッツィー(Etsy)といったオンライン小売大手らは、アルゴリズムにもとづく高度個人化(hyper-personalization)を積極的に活用して、販売拡大を図っている。「個人化(個別化)」はいまや、オンライン小売業界のカギとなる用語と化している。

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、両社の手法は、インスタグラム(Instagram)やティックトック(TikTok)、ピンタレスト(Pinterest)といったソーシャル・メディアによって浸透した手法と同じと言える。オンライン小売会社らはこれまで、アマゾン(Amazon)やテム(Temu)といったオンライン小売プラットフォームに出品する傾向があったが、それが変わりつつある。

ソーシャル・メディアらは、利用者たちが興味を持ちそうなコンテントを表示することで、閲覧者らがひたすらスクロールしたくなるような環境をつくってきた。小売サイトもそれと同様の環境をつくるために個人化に注力している。

ソーシャル・メディアを通じた買い物(ソーシャル・コマース)は、消費者の購買行動において重要部分を占めるようになっている。ソーシャル・メディアでは恣意的な買い物や衝動買いが多いという傾向がある。調査会社イーマーケター(e-Marketer)によると、ソーシャル・メディアで買い物をする人たちの平均購入額は年間820ドルに上る。

エッツィーとイーベイでは、趣味的な商品や贈り物を買う人が多いことから、ソーシャル・メディアの戦術が効果的とみられる。過去3年間のインフレーションによって必需品以外の買い物が減る傾向にあるため、両社の売り上げは近年に低迷している。それを高度個人化によって打破しようというのが両社のねらいだ。

小売サイトにおける個人化は新しいことではないが、過去2年間における人工知能技術の進歩によって、運営側が入手できる洞察が向上している。

エッツィーでは、利用者が閲覧に時間を費やす商品と、通り過ぎる(すぐにスクロールする)商品のデータを集めて分析する人工知能機能を開発中だ。個々の消費者の興味に応じたコンテント構成をそれによって実現させる考えだ。

イーベイは、「フィードに近い」買い物体験を提供すると説明している。イーベイは約1年前に、利用者が購入しようとしている商品がシャツであれば、それに合うパンツや靴の画像を人工知能で生成し、その画像と類似する出品商品にリンクづける機能を導入した。

ピンタレストは、それと似た機能を約5年前にすでに導入している。ピンタレストは、買い物機能に注力する戦略を2022年に打ち出したあと、その画像発見アプリケーションによって広告主へのクリック数を2年間で4倍以上に伸ばしている。

(Gaean International Strategies, llc社提供)

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