ウォルマート、IT新興2社を買収 〜クラウド技術とソーシャル・サービス
- 2013年5月15日
- ハイテク情報
小売チェーン世界最大手のウォルマートがシリコン・バレーに有する技術研究所のアットウォルマートラブズ(@WalmartLabs)は、二つの新興IT企業を買収した。
テッククランチ誌によると、買収されたのは、クラウド技術を手がけるワンオプス(OneOps)と、ソフトウェア開発を手がけるテイスティー・ラブズ(Tasty Labs)。買収金額は明らかにされていない。
ワンオプスは、パース(PaaS)を開発し、アマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)やラックスペース、ヒューレット・パッカード(HP)のクラウド・サービスでアプリケーションをホスティングする開発者向けにツールを提供している。
ワンオプスのプラットフォームでは、アプリケーションのブートストラップを高速化する要素をあらかじめ定義してライブラリで提供しており、それを独自のインターフェイス内で視覚的に構築できる。カテゴリーには、コンテント管理や電子商取引、エンタープライズ・ポータルなどがある。
ワンオプスは、ネットワーク・ワールド誌が選ぶ「注目のクラウド企業12社」の1社に選ばれていた。
「当社(ウォルマート)は、いつでも、どこからでも利用できる世界規模の電子商取引プラットフォームを構築したいと考えている」「当社は大規模の革新途上にあり、そのなかでワンオプスは、世界規模のプラットフォームに向けて前進を加速させるツールをもたらす」と、ウォルマートのラビ・ジャリワラ広報責任者は発表した。
一方、テイスティー・ラブズは、ソーシャル・ブックマーキング・サービスのデリシャス(Delicious)を設立したジョシュア・シャクター氏らが2010年に設立し、ベンチャー・キャピタルや個人投資家から300万ドルを調達しているソーシャル・ソフトウェア開発企業。
テイスティー・ラブズは、個人利用者が要望を投稿してほかの利用者がそれに応える仕組みの「Jig.com」と、やはり個人利用者が小さなタスクに応じる「Human.io」という二つのサービスを運営していた。現在、それらのウェブサイトは、買収告知ページに転送されている。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年5月13日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EVへの関心、ますます低下~消費者、メーカーの思惑に反し
-
インフルエンサーとブランドをつなぐプラットフォームで台頭 〜 ショップマイ、1850万ドルを調達
-
シンケイ・システムス、魚の活け締め技法を機械化 〜 完成に接近、鮮魚流通網に革新をもたらす可能性
-
ドキュサイン、インテリジェント契約管理サービスを発表 〜 電子署名ソリューション以外に事業を拡大
-
2024年4月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
米商務省、TSMCのアリゾナ工場への投資を提案 〜 米中緊張悪化を背景にチップの国産化に重点
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める