インテル、新光相互接続技術を提案へ 〜最高速度は毎秒1.6テラビット
- 2013年8月15日
- ハイテク情報
インテルは「次世代光コネクター」として、光相互接続の新データ転送規格「MXC」を提唱する計画を明らかにした。光技術の標準化を推進するとともに、サーバー間データ転送の高速化が実現する可能性がある。
インテルはMXCについて、9月10日〜12日までサンフランシスコで主催する開発者向け会議のインテル・デベロッパー・フォーラムで詳細を披露する。
コンピュータワールドによると、インテルは、フォーラム開催に先立ち発表された資料のなかで、「光相互接続は最高で毎秒1.6テラビットの通信速度を実現し、既存のコネクターよりも小型化が可能」と説明している。
インテルは光相互接続技術について、コーニング・ケーブル・システムズ(Corning Cable Systems)と2年前に開発を開始した。
インサイト64(Insight 64)の主席アナリストであるネーサン・ブルックウッド氏は、イーサーネット(Ethernet)といった既存の通信網技術をMXCが直ちに置き換えるとは考えにくいと予想する。
また、光相互接続の課題として、低価格化と信頼性向上を挙げた。インテルは光接続技術としてサンダーボルト(Thunderbolt)をすでに投入しているが、光ケーブルが従来の銅ケーブルより高価という問題があった。
低価格が実現すれば、「巨大データ・センターに数千台のサーバー」を導入する際のコストを大幅に削減できる。
ブルックウッド氏はまた、MXCのような光相互接続技術がラック・レベルから導入されるだろうと分析。サーバー買い換えと同時にラック・レベルの旧式相互接続技術が光技術によって置き換えられ、それをイーサーネット・スイッチに接続することによって、データ・センター内でのより幅広い通信が可能になると同氏は予想する。
インテルはデータ・センター向け技術として、シリコン・フォトニクスの研究にも取り組んでいる。
同社は1月、ストレージやネットワーキング、電算資源間の高速データ転送を目的に、マザーボードおよびラック・レベルでの光モジュール導入の可能性を示唆している。
インテルによると、インフィニバンド(InfiniBand)やイーサーネット、PCIエクスプレス(PCI-Express)など、光モジュールは複数のデータ転送プロトコールのサポートが可能。サンダーボルトは現在、PCIエクスプレス2.0、ディスプレイポート(DisplayPort)をサポートしている。
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