パナソニックとブルーノートが提携 〜 最先端の車載音響システムを開発へ

 パナソニック・オートモーティブは、伝説的なジャズ・レコードのレーベルであるブルーノート・レコードとの協業によって最先端の音響システムを開発して、世界の自動車市場向けに提供する方針を掲げた。

 「75年近くにわたり、ブルーノートはジャズ・ファンにとって最高のレコード・レーベルとして君臨し続けてきた」「今回の提携によって価値ある資産を提供していきたい」とパナソニック・オートモーティブは声明を発表した。

 1939年に創立されたブルーノート・レコードは、セロニアス・モンクやマイルズ・デイビス、ジョン・コルトレーン、ホラス・シルバー、リー・モーガン、アート・ブレーキー、ジミー・スミス、ウェイン・ショーター、ハービー・ハンコックといった有名かつ歴史的なジャズ音楽家たちの音源資産で知られる。

 一方のパナソニック・オートモーティブは、2013年4月に、デジタル・コンテントの逐次再生サービスと技術プラットフォームの先進的プロバイダーであるオーペオ(ベルリン拠点)を買収している。

 同買収によって、パナソニックは自動車事業顧客に最先端技術を提供する方針。オーペオの技術とブルーノート・レコードとの協業によって車載娯楽技術をさらに進化させ、車載IT市場での基盤をさらに強化するというのがパナソニックの戦略だ。

 パナソニックはその一環として、ドイツの自動車メーカーとの合弁事業も検討していると先に報じられた。パナソニックは、フォルクスワーゲンやアウディ、ダイムラー、ポルシェと電池や防犯システムで提携しており、今後、自動車向け技術の分野でその関係をさらに密接にする戦略だ。

 「インフォテインメント」(インフォメーションとエンターテインメントを合体させた造語)は、車載ITの重要分野として成長中。家電分野で韓国や台湾、中国の勢力との競争激化に苦しむ日本の電子製品製造各社では、家電以外に成長分野を見出そうとする動きを強めている。パナソニックによる車載インフォテインメント事業強化はその一例と言える。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 日本では、何においても横並びが良しとされる。小学校への進学時の年齢は決まっているし、学校を...
  2. Water lily 今年は年頭から気にかかっている心配事があった。私は小心なうえに、何事も...
  3. 峡谷に位置するヴァウリアル滝の、春から夏にかけて豪快に水が流れ落ちる美しい光景は必見。島には約16...
  4. 2024年6月3日

    生成AI活用術
    2024年、生成AIのトレンドは? 2017年に発表された「Transformer」...
  5. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  6. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  7. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  8. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
ページ上部へ戻る