新興企業アジリス、電力消費分析を立体グラフ化

 新興企業のアジリス(Agilis)は、建物のエネルギー管理データに、気象情報や建物の使用状況データといった様々な要因を加え、見やすい立体グラフにして提示するソフトウェア・プラットフォームを開発した。

 グリーンテック・メディアによると、同社は、母と息子の二人が自己資本で始めた企業で、2009年にサース(SaaS)として同プラットフォームを発表し、以来、コンステレーション・エネルギー(Constellation Energy)をはじめ、大手エネルギー会社の市場を開拓している。

 コンステレーションでは、商業不動産市場の顧客が省エネ化に投資する際に役立つツールとして、同プラットフォームを活用している。

 アジリスが獲得したほかの顧客には、ボストン・プロパティーズ(Boston Properties)、フェデラル・キャピタル・パートナーズ(Federal Capital Partners)、KBSリアルティ・アドバイザーズ(KBS Realty Advisors)といった不動産会社がある。

 KBSは、ワシントンDC地域の複数の建物でアジリスのシステムを試験運用した結果、初期投資をほどんどかけずに平均10〜15%の節電効果を達成した。

 アジリスを創設したジョー・ハール最高経営責任者(CEO)によると、10〜15%の節電効果は同社のプラットフォームにとってごく一般的で、最大50%の効果を出すこともあるという。効果の規模は、システム導入前に建物がどれほど効率的に管理されていたかによる部分が大きい。

 この種の可視性を売り物にした技術は、アジリスの専売特許ではない。コンステレーションほか、ハネウェル、ジョンソン・コントロールズ、シーメンス、シュナイダー・エレクトリックといった大手に加え、エナーNOC(EnerNOC)、SCIエネルギー(SCIenergy)、ヴィリディティー・エネルギー(Viridity Energy)、ビルディングIQ(BuildingIQ)、ファーストフュエル(FirstFuel)、レトロフィシエンシー(Retroficiency)、スカイファウンドリー(SkyFoundry)といった新興企業が、建物効率化のサービスを提供している。

 アジリスのプラットフォームの特長は、任意の時間の電力使用量が設定値を超えた場合に商業顧客に課される付加料金をはじめ、複雑に絡み合う要因を分かりやすい3Dグラフにして示す点にある。

 ハール氏は、海軍で原子力担当者を務めた経歴を有し、2003年にアジリスを設立するまでの10年間は、米国のプログレス・エネルギー、北欧、オーストラリア、日本のエンロンでエネルギー取引の管理に従事していた。それらの経験が、多数の変動要因を分析する能力に生かされている。

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