遠隔介護市場、高齢者増で急成長 〜 検知器やロボットの技術向上が背景に

 遠隔地から患者の診察および診断を監視するRPM(Remote Patient Monitoring)技術への関心が最近、急激に強まっている。高齢者の増加による遠隔介護の需要増がその背景にある。

 RPM技術は日増しに進化しており、最近では介護士が患者の様子を常時監視することが簡単にできるようになった。その結果、患者の通院頻度が下がるだけでなく、各地に散らばる医療専門家同士をつなげることも可能となり、介護サービスの水準を引き上げることも期待される。

 そういった動向を受けて、大企業から新興企業まで同市場に参入する企業が相次いでいる。

 インベスターズ・ビジネス・デイリーによると、通信サービス事業社(キャリヤー)大手ベライゾンの企業ソリューション部門では現在、RPM医療プラットフォームを設計しているほか、ゼネラル・エレクトリック(GE)やフィリップスも同様に同市場の開拓に乗り出した。

 また、新興企業のBAMラブズ(BAM Labs)は、患者の身体に検知器を装着せずにベッドの揺れ具合や様々な変化を検出して患者の状態を把握できるスマート・ベッドを開発した。

 BAMラブズの最高経営責任者(CEO)は元々、乳幼児患者の監視システムとして同システムを開発したが、市場規模が小さいことから介護市場の開拓に軌道修正した。同社は現在、流通業者と契約し、およそ3万台のスマート・ベッドを老人ホームや病院に提供している。

 また、インタッチ・ヘルス(InTouch Health)は、医療介護用ロボット「RP-VITA」を開発した。同ロボットは、医療介護環境を変える技術として業界で期待されている。

 同ロボットを導入する医師は、アイパッド(iPad)を介して病院内の様々な場所にロボットを移動させることができる。指定した場所にロボットが到着すると、テレビ電話を使って患者を問診できる。同ロボットは医療データにアクセスできるほか、必要に応じて担当者らに緊急連絡することもできる。

 一方、ヘルスセンス(Healthsense)は、家中に検知器を設置することで、患者の日々の行動を監視するシステムを提供する。たとえば、患者の転倒や薬の飲み忘れ、トイレの使用状況、患者の徘徊を追跡し、異常事態の早期察知および対応を可能にする。

 ヘルスセンスのシステムは、音声リマインダーによって薬の服用を定期的に促し、別の同社製機器と連動することで生体信号または生命兆候(心拍数や血圧といった生命維持と容態把握に必要な身体状態を示すもの)を追跡できる。同サービスの費用は月額120ドル。

 医療サービス市場を調査するカロラマ・インフォメーション(Kalorama Information)によると、米国におけるRPM市場の規模は、2012年の106億から2017年には212億ドルに成長する見通しだ。

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