VWの新型SUVはテネシーで〜工場を拡張、2000人増員
- 2014年7月15日
- 米国ビジネス
独フォルクスワーゲン(VW)は14日、新型のスポーツ多目的車(SUV)をテネシー州チャタヌーガ工場で生産すると発表した。
AP通信によると、米国での販売が2年間低迷しているVWは、新型SUVの投入で巻き返しを図る。テネシー工場を6億ドルで拡張し、新たに約2000人を雇用する。
VWはまた、同地に研究開発(R&D)センターを新設し、技術者約200人を雇用する。センターは既存モデルの改良や次世代型車の開発で消費者の声を迅速に取り入れ、北米市場向けの製品に反映させることを目指す。
約2400人が中型車「パサート」だけを生産するテネシー工場はこの数カ月、労組結成を目指す全米自動車労組(UAW)とVWによる激しい駆け引きの場となっていた。2月にあった労組結成の賛否を問う労働者投票ではUAWが惨敗したが、もし労組ができれば工場拡張に伴う州の優遇措置が受けられなくなる可能性があった。
VWの米国販売は、2012年に前年比35%増の43万8000台超を記録したが、13年には約7%減の40万8000台に落ち込み、14年も現在まで13%超の大幅減少で推移している。
新型SUVは、13年にデトロイトで公開された試作車「CrossBlue(クロスブルー)」がベースで、16年末に生産が始まる予定。家族全員を運べる7人乗り3列シートのSUVは、米市場では重要な位置を占めるが、VWには同部門のモデルがなかった。
米国VWのマイケル・ホルン最高経営責任者(CEO)によると、7人乗り3列シートのSUVの販売台数は、09年以降ほぼ倍増し、現在は年140万台に達している。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年4月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
米商務省、TSMCのアリゾナ工場への投資を提案 〜 米中緊張悪化を背景にチップの国産化に重点
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める
-
2024年4月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
テスラ、急速充電網を開放~EV普及の節目となるか
-
2024年4月15日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV生産コスト、27年にはガソリン車より安く~ガートナーが予想
-
人間の労働力の方が人工知能より安価 〜 MITの研究、雇用機会の大部分は人工知能にまだ奪われないと結論
-
ドローン配送に現実味~運用範囲広がる