加州の農業被害22億ドル〜干ばつで、雇用は約3.8%減へ
- 2014年7月17日
- 米国ビジネス
カリフォルニア州では今年、3年続きの干ばつによる農業の損失や追加経費が22億ドルに上り、関連雇用は3.8%(1万7100件)減るとの見通しを、カリフォルニア大学デイビス校流域科学研究センターが発表した。
ウォールストリート・ジャーナルによると、センターの推計には、当初見込まれていたセントラル・バレーを中心とする8億1000万ドルの被害に、州全体の酪農・畜産農家の損失2億300万ドルや、地下水の需要拡大を受けた約5億ドルのくみ上げ費用などが加わっている。
消費者物価は干ばつよりも市場の需要で動いているため、大きな影響はない。また、貯水池から送られる水量の減少を地下水で補うことで損失はかなり抑えられており、報告書の共同作成者ジェイ・ランド氏は「地下水のおかげで全体的に州の農業は驚くほど好調」と話した。ただし、地域経済や雇用には大きな影響が出る見通しで、同氏は「将来の干ばつに備えて地下水を大切にする必要がある」と指摘した。
業界関係者は、これまでも「経済損失は新しい貯水池の建設が必要なことを示す」と主張してきたが、同州では水資源を確保しようとする提案の多くは環境活動家などの反対で阻止されている。
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