容器変えたら塗料の節約に?〜英学生が斬新なデザイン考案

 ペンキの使い残しによる無駄を減らし、環境にも優しい斬新な作りの容器が、社会問題の解決策を考える英慈善団体RSAの国際デザイン・コンテストで学生部門の最優秀に選ばれた。材質は厚紙、形状は六角柱で、内袋に入った塗料を歯磨きチューブのように押し出しながら最後まで使えるという奇抜なデザインだ。

 ビジネス・ウィークによると、ペンキは多めに買って残りは次のためにとっておくという使われ方が多いが、次に使いたい時にはガチガチに固まって使い物にならないことがよくある。環境保護局(EPA)の推定では、米国内で毎年6500万〜6900万ガロンのペンキが捨てられている。

 ほとんどの塗料には環境に有害な化学物質が含まれ、太陽の下で酸素と反応するとオゾンを形成し、温室効果を生んで温暖化の原因となる。コンテストで優勝した英ノッティンガム大学の学生アレック・マーティンさんは、1868年以来変わっていないアルミのペンキ缶を、歯磨きのように後ろから絞れて密封できる方式に変えれば、無駄がほとんど解消されると考えた。

 その結果、厚紙で六角柱の細長い箱を作り、内側に食品の梱包やスペースブランケットなどで使われる金属化ポリマーフィルム製の袋を貼るというデザインを考案した。筒状の箱を絞ると塗料は一方通行の弁を通って出てくるため、容器に酸素が入らず、従来の缶より塗料が長持ちすると考えられる。

 マーティンさんは、塗料自体が最も環境に打撃を与えていると感じており、「生産過程では大量の炭素が放出され、廃棄物も多く、使用済みの缶はアルミかプラスチックかにかかわらず溶剤で洗浄しなければならないため、簡単に再利用できない」と指摘する。

 この点、厚紙製の容器はそのままリサイクルでき、中の袋は処理して再利用が可能。また市販のペンキ缶はほとんどが数リットル入りだが、六角柱の容器は1リットルと小さめなので、消費者はペンキの購入量を細かく調整できる。1個当たりの生産コストは38ペンス(約64セント)と推定され、今のところフルーツジュースの容器として関心を持った企業から問い合わせがあったが、デザインの市販化はまだ確定していないという。

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