医者や病院に計35億ドル贈る〜13年、製薬・医療機器業界
- 2014年10月1日
- 米国ビジネス
医薬品・医療機器メーカーが2013年、国内の医師や大手医療機関に計35億ドルの金銭的な恩恵を与えていたことが、政府調査で分かった。
AP通信によると、メディケア・メディケイド・サービス・センター(CMS)が同年8〜12月の速報値を発表した。金銭は医師約54万6000人と大学病院1360軒に対し、研究助成金や視察旅行費の名目で支払われた。
調査は、オバマ大統領肝いりの医療制度改革法で義務づけられた医師への支払い情報公開制度(Open Payments)の一部。患者がかかりつけ医師に関する情報をオンラインで照会できるシステムの構築が目的だが、12カ月間のデータ完備や検索の簡便化はまだ数年先になるという。
消費者団体は今回の情報開示について、高い透明性への重要な一歩として評価している。医師が企業から金銭を受け取ることは、薬の処方やハイテクを使った検査の実施、施術の種類の判断にまで影響を及ぼしかねない利害の抵触であるというのが、消費者団体の言い分。
一方の医師や企業側は、データ開示が性急で、正確性やそれに至る経緯の説明を欠いていると反発している。
APが先に行った分析によると、企業から頻繁に貢ぎ物を受け取るのは整形外科医、心臓医、成人病専門医が多く、その内容は大部分が現金だが、現物やサービス、ストック・オプションの贈与も多かった。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ