アップルの契約は過酷〜経営破綻のGTアドバンスト
- 2014年10月15日
- 米国ビジネス
傷が付きにくいサファイアガラスを電子機器大手アップルに供給する契約を結びながら、今月6日に連邦破産法11条に基づく会社更生手続き適用を申請したGTアドバンスト・テクノロジーズ(GTAT、ニューハンプシャー州)はこのほど、アップルとの契約は極めて過酷で、契約の破棄しか損失を食い止める方法がなかったとの考えを明らかにした。
ウォールストリート・ジャーナルによると、GTATは新型iPhone(アイフォン)のスクリーン用人工サファイアをアップルに供給する契約を結んでいたが、6日に突然、経営破綻を理由に更生手続きの適用を申請し、投資家や業界関係者を驚かせた。同社は10日にも、アップルとの契約を破棄する許可と、アリゾナ州メサおよびマサチューセッツ州セーラムのサファイア生産事業を段階的に縮小する許可をニューハンプシャーの破産裁判所に申請した。
GTATは申請書の中で「アップルの利益となるサファイア生産事業は当社にとっては赤字でしかなく、存続は不可能」と述べた。2工場の閉鎖で890人を解雇することになるものの、年内に閉鎖することで損失の拡大を食い止められると説明しながら、事業の段階的縮小に携わる13人の社員に計6万4700ドルの報償的賞与の支払い許可を求めた。また、アップルに対し賠償を得る権利を主張する許可も求めた。
アップルは先週「GTによる予想外の決断の後、アリゾナの雇用維持に力を入れており、次の段階を考えながら州や自治体との連携を続ける」と発表している。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ