平壌に実務者派遣へ 拉致再調査で来週にも

 【共同】政府は20日、北朝鮮側から拉致被害者らの再調査の現状について説明を受けるため、外務省の伊原純一アジア大洋州局長を代表とする実務者チームを平壌に派遣すると発表した。来週中にも訪朝させる。安倍晋三首相は拉致問題に関する政府・与野党連絡協議会で「粘り強く交渉を続けることが必要だ」と表明した。再調査を行う特別調査委員会からの直接聴取で事態打開を図る考えだ。

 ただ拉致被害者家族などから反対論が相次ぐ中、被害者の安否情報など具体的な成果が得られなければ、政権批判が高まる可能性がある。実務者の北朝鮮派遣は2004年11月以来10年ぶり。

 菅義偉官房長官は20日の記者会見で「特別調査委の責任ある立場の者に拉致問題が最優先だと直接強調し、調査の現状を詳細に聞き出すことは意味があると判断した」と述べた。特別調査委の徐大河委員長や副委員長との会談を念頭に置いているとみられる。

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