ロウズの売り場にロボット〜客の案内、補助で導入
- 2014年10月30日
- 米国ビジネス
住宅改装用品小売り大手ロウズ(Lowe’s、ノースカロライナ州)は、昨年買収したオーチャード・サプライ・ハードウェア(OSH)部門のカリフォルニア州サンノゼ店で、11月下旬から買い物補助ロボット「OSHbot(オシュボット)」を2台導入する。
ウォールストリート・ジャーナルによると、米国の小売店でこの種のロボットが導入されるのは初めて。身長5フィートのオシュボットは、客が来るとあいさつして助けが必要かどうかを尋ね、目当ての商品がある場所まで客を案内するほか、前後に搭載された2つの大型スクリーンを使って担当の係とのビデオ会話を提供したり特売品の広告を表示したりする。
また、頭部の3Dスキャナーで客が持ってきたくぎやちょうつがいなどのサイズを特定し、その商品在庫があるかどうかをすぐに調べることも可能。話せる言語は今は英語とスペイン語だが、将来は増やしていく。オシュボットはロウズとカリフォルニア州の新興企業フェロー・ロボッツ(Fellow Robots)が開発した。
大型店舗はかつて1カ所で何でもそろう便利な場所だったが、今は消費者はアマゾンやスマートフォンを使って在庫状況や商品の使い勝手を調べられるようになった。小売りコンサルタント会社リテイル・プロフェット(Retail Prophet、カナダ)のダグ・スティーブンス氏は「大型店での買い物は、便利というより面倒になってきた。それを少しでも緩和する方法がロボットなら、ロボットはもっと増える」と見ている。
国際ロボット連盟(IFR)は、スーパーマーケット、展示会、美術館といった場所でガイドや情報を提供するロボットの世界的な販売は14〜17年に400台以上に上ると予想している。
一方、ロボットメーカーが直面する課題の1つに、いかに価格を抑えるかがある。ロウズのオシュボットも高価な部品を使っており、レーザー光を使った店内移動補助装置「ライダー(Lidar)」だけで約5万ドルする。技術が進んで価格が下がれば、ロボットは小売店だけでなく、レストランなどにも登場すると見込まれる。
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